選挙市民審議会第1回第1部門・第3部門合同審議会開催
2016年8月23日17:00から18:50まで、衆議院第2議員会館第6会議室において、選挙市民審議会としては初めての試みとなる部門間の合同審議会を開催いたしました。第1部門からは濱野道雄委員(西南学院大学教員)が、立会演説会の復活をテーマに発題。第3部門からは北川正恭委員(元三重県知事)が、ローカル・マニフェスト頒布解禁をテーマに発題をし、活発な審議がなされました。
北川正恭委員(第3部門)
この四月に衆議院の政治倫理の確立及び選挙制度に関する特別委員会で、自民・公明・民進・おおさか維新による共同提案があり、衆参の委員会で選挙制度改革を幅広く議論することについての附帯決議が全会一致で可決されている。
これを機にローカル・マニフェスト推進地方議員連盟がローカル・マニフェスト解禁を目指し精力的に活動をしている。ぜひ、選挙市民審議会とコラボレーションしてとりくみたい。
首長に認められるようになった政策ビラ頒布を地方議会選挙でも解禁を。
濱野道雄委員(第1部門)
1983年の公職選挙法改訂で選挙期間中の公営の立会演説会は廃止された。候補者主催個人演説会を合同で開くことはできるし、第三者による選挙期間前の公開討論会もできるが、いずれも強い制約がある。
有権者の「知る権利」の参政権的機能を根拠に、法律構成ができないか。
具体的には、①選挙期間中の公営の立会演説会を復活させ、それと同時に、②政策公開討論会を選挙期間と関係なく第三者も開催できるようにする、という法改正を提案したい。
合同審議会の議長役を、選挙市民審議会全体の共同代表である片木淳(第1部門の長)と三木由希子(第3部門の長)に委ね、出席委員・陪席委員(第2部門)・傍聴市民との間で意義深い審議が交わされました。
片木淳共同代表(第1部門)
1983年の立会演説会廃止の理由には、野次合戦の横行や、動員により自分の支持する候補の演説のみを聞きに来る人々が多いこと、候補者にとって自在の選挙運動がしにくくなること、テレビ時代になったことなどがあった。これらの廃止理由に優る積極的な理由付けがほしい
三木由希子共同代表(第3部門)
ローカル・マニフェスト推進地方議員連盟が政策ビラ解禁の一点突破であることを確認。一緒にとりくめる。
第3部門では今地方議会選挙制度の改革について議論している。今日の選挙運動とも関わる面もある。たとえば80人からの立候補者がいる大選挙区で立会演説会は技術的に可能なのかどうか。
山口あずさ委員
(第1部門)
証紙張りの代わりに制限枚数以内の政策ビラを選管が印刷するというのはどうか。
公開討論会をたとえば公園で自由にできるようにするとか、映像を流して良いことにするとか、様々な試みがあって良い。
太田光征委員
(第2部門)
公開討論会を有権者の知る権利と位置づけた上で、NHKに放送を義務づけるという方法もあるのでは。
桂協助委員
(第2部門)
公開討論会の公平な運営をどうやって保つのか工夫が必要。公平な第三者機関を市民側がどれだけ作れるか。
城倉啓
とりプロ事務局長
自由な選挙運動という原則に、ある種の例外として公営立会演説会の復活があるという確認が必要。
【今後の選挙市民審議会の予定】
9月15日(木)17:30より 衆議院第2議員会館地下1階第2会議室
第3回全体審議会 主題:政党政治(只野雅人・三木由希子)
9月23日(金)15:30より
第6回第3部門審議会 主題:首長選挙制度(大山礼子)
9月26日(月)18:00より
第8回第2部門審議会 主題:中間答申のたたき台(只野雅人)
9月27日(火)17:00より
第8回第1部門審議会 主題:選挙運動期間(坪郷實)、公費負担(小林幸治)他
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