とりプロなう62号

選挙市民審議会 第6回第3部門審議会開催

2016年9月23日(金)15:30-17:30、とりプロ選挙市民審議会第6回第3部門審議会が開催されました。7月26日に決議された市区町村議会選挙における制限連記制導入に関し、なお残る懸念について再検討し、改正案の詳細を詰めました。また、継続審議扱いとしていた都道府県議会選挙の改正案の方向性について審議をしました。

三木由希子共同代表

情報公開クリアリングハウス理事長

 

市町村議会選挙においてシミュレーションレベルの議論はこれで十分ではないか。実現ベースの議論をするために、現職の地方議会議員たちの意見も聴取したい。

改正案文に、無投票当選が増えている実態や、高齢者・男性に議員が偏っている実態を示す数字を盛り込むこと。また、落選させたい問題議員の例に、「当選したにもかかわらず議会に一度も出席していない議員」と具体的に挙げる。

都道府県議会が非拘束名簿式比例代表制となると、「政策で選ぶ選挙」という理念からは離れるので、説明の仕方に工夫が必要。

 

城倉啓

とりプロ事務局長

市区町村議会選挙改正案において太田光征委員懸念の議席の独占現象は起きない。連記数と議員定数を接近させていないから。連記制において死票率がシミュレーションしにくい。

大山礼子委員

駒澤大学教員 法制度論

 

都道府県議会選挙は、1人区から17人区まである。つまり、小選挙区、中選挙区、大選挙区がごちゃまぜな状態。選挙区を設定することそのものが無理。全県一区の比例代表制が良い。

前回は「個人を選ぶ権利」を重視して非拘束名簿式を推す声もあった。「政党提案の順位づけ」を付けた単記移譲式の提案も傍聴者からあった。

それぞれの主張を汲んで、非拘束名簿式にしつつ(個人を選べる)、政党提案の順位づけをも選べる制度としてはどうか。

二元代表制であるので阻止条項は設けない。定数配分の方法については、国政に合わせる。

 

太田光征

第2部門委員

制限連記制は論理的ではない。政党化/政策グループ化を促す立法目的が妥当か。連記数の変化が当落に影響する。

改正案が実現した後の検証が必要では。

 


傍聴の方からも、「制限連記数以内の投票」について質問をいただきました。投票方法については他の部門との協議の中で詰める部分がまだあります。

第3部門としては、当初予定の「首長選挙制度改正案を年末の中間答申に盛り込む」ことを断念いたしました。