とりプロなう69号

選挙市民審議会 第5回全体審議会 中間答申発表記者会見

2017年1月24日(火)16:30-16:55、参議院議員会館101会議室にて、選挙市民審議会の第5回全体審議会が開催され、「選挙・政治制度改革に関する中間答申」が決議されました。中間答申で提言された公職選挙法等の改正案項目は以下の通りです。

 

*戸別訪問による選挙運動の自由化

*電子メールによる選挙運動の完全自由化

*ローカル・マニフェストの頒布の自由化

*立会演説会の復活と、第三者主催の公開討論会の自由化

*18歳未満者の選挙運動の自由化

*供託金の廃止

*市区町村議会議員選挙に制限連記制の導入

*都道府県議会議員選挙・政令市議会議員選挙を比例代表制に

*企業団体献金の全面禁止

選挙運動期間の廃止の方向性◇衆議院議員選挙改正の方向性

参議院議員選挙改正の方向性

両院に共通する課題についての改正の方向性

 

 *印の9項目については、条文を掲げた具体的改正案です。とりプロは、これらの改正案を議員立法として上程する国会議員を募るロビイング活動を展開しています。目標は2017年1月20日に開催された193回国会に上程し、一つでも公選法部分改正が実現することです。

 

◇印の4項目については、本中間答申において「方向性」にとどめています。本中間答申でカバーできなかった改正論点と併せて、最終答申にて具体的改正案にまとめ上げて公表する予定です。最終答申は一年後に仕上がります。今後も選挙市民審議会に傍聴していただき、貴重なご意見を寄せてください。

 

中間答申は、こちらよりダウンロードできます。

 

また、全体審議会直後の17:00-18:20、同じ場所で上述中間答申の記者会見発表がなされました。記者会見の様子についてはIWJとUPLANより生中継配信されましたので、そちらの動画もご視聴ください。東京新聞や朝日新聞、フリーの記者さんたちがいらして、一時間以上も熱心なやりとりがなされました。http://shiminmedia.com/node/143463

 

冒頭のあいさつをする三人の共同代表。

左より三木由希子(情報公開クリアリングハウス理事長)、片木淳(早稲田大学教員、元自治省選挙部長)、只野雅人(一橋大学教員、憲法学)の三氏。

 

 

 

 

只野雅人 共同代表

(第2部門の長)

「民意が反映される(国政の)選挙制度」とは何か。有権者に選択肢を提供し、有権者とって意味があると実感されるものが民意の反映された選挙制度であろう。

衆参の選挙制度、両院に共通の課題を洗い出し、民意が反映される条件を整理する。今回の中間答申ではここまでになった。この先それを踏まえて具体的な選挙制度の提案に向けた準備をする。  

 

 

大山礼子(第3部門委員)

制限連記制という制度はかつて衆議院で使われたことのある制度。だから国政で用いられなくもないけれども、国政の場合は政党化が進んでいる。むしろ、政党本位・比例ベースの方が国政では良いように思う。

 

 

太田光征(第2部門委員)

1994年の政治改革の総括が国会議員の中でなされていないように見受けられる。与野党対決のために小選挙区制が必要だと考えられている。同じ政党の中に異なる政策の人が選挙に勝つために寄り集まっている。対決しながら政策本位の選挙になっていない。

片木淳 共同代表

(第1部門の長)

「自由な選挙運動のあり方」「政治参加のハードルを下げる」というテーマのもと審議してきた。第1部門は、選挙運動規制について早急に実現すべき点を改正案として7つ提示した。

昨年18歳選挙が実現して主権者教育について政府が推し進めている。学生だけではなしに、一般国民も民主主義を学ばなくてはいけない。

早急に改善しなくては我が国の民主主義の未来はない。 

 

 

 

三木由希子 共同代表

(第3部門の長)

「関連法制」ということで、第3部門が中間答申段階までで議論したのは地方議会選挙のあり方。地方議会選挙にも多くの選挙制度上の課題がある。市区町村議会の定数は多いところで50人、70~80人の中から一人に一票を投じる。「人材の供給の偏り」に対する改善案としても制限連記制を提言。

都道府県議会・政令市議会選挙は1人区から18人区の選挙区が混在している。選挙区間の「一票の較差」も大きい。比例代表への変換を提言。

 

 

 

山口真美(第2部門委員)

女性議員が少ないという課題については現行憲法の枠内で解決しなくてはならない。だから、政党が女性議員を候補者にすることを促すような仕組みが必要。

今の選挙制度は根本的に民主主義を損なっている。この国のあり方を決めるのは国民一人一人であるべき。7-8割の人にその実感がないのが問題。 

 

 

石川公彌子(第1部門委員)

供託金制度の代わりに推薦人を一定数集めるという対案も検討したが、中間答申に盛り込まなかった。なぜなら、特に地方で女性が立候補するという場合に、自治会役職に男性が多い中、署名人が集めにくい、かえって立候補が阻害されることが懸念されるから。

 

城倉啓(とりプロ事務局長)

資力のある人たちが政策誘導しやすい企業団体献金の抜け道をふさぎ、個人寄附を基本にする政治資金規正法の改正を。

 


【出席委員】 左から

桔川純子 大山礼子 小林五十鈴 田中久雄 林克明 三木由希子 片木淳 只野雅人 

小澤隆一 山口真美 太田光征 桂協助 石川公彌子 濱野道雄(スカイプ)

 

【今後の選挙市民審議会の予定】

 

 第1部門・第3部門合同審議会:選挙管理委員会について(片木淳共同代表発題) 

  2月16日(木)17:30-19:30 衆議院第2議員会館 地下1階第5会議室

 

 第2部門審議会:各委員の選挙制度案の検討

  2月20日(月)16:00-18:00 衆議院第2議員会館 地下1階第5会議室 

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