選挙市民審議会 第2期スタート
2018年3月6日、衆議院議員会館にて、第2期選挙市民審議会の第1回目の審議会が開催されました。
この日の審議内容は、第2期の審議の進め方と、とりあげる審議課題の優先順位付け、スケジュールについてでした。
三木由希子共同代表
第3部門(選挙関連法整備)の積み残しは、民主主義のコストの課題が大きい。他には国会と地方議会の関係、直接民主制、地方自治など全体方針を定める必要あり。
現実的な提案をこれまでしてきた。長い目の改革テーマと二段階あってよいのでは。
『答申』の普及方法についてはとりプロに調整してもらう。
制度改革を機能させるためには、人・利益共同体に影響を与える意味ある改革にするべき。
選挙運動規制撤廃あたりを第一優先課題として5回ほど審議し、第二に民主主義のコストについて審議していってはどうか。派生して国会改革にもなりうる。
民主主義のコストは誰も手を付けていない新しいテーマ。個別課題(政党助成、政党要件、政治資金等)ごとに各委員で分担してレポートしてもらいたい。
片木淳共同代表
第1部門(選挙運営)の積み残しは、選挙運動規制撤廃をするとどうなるのか全体像を示すこと。選挙運動期間まで撤廃すると何が起こるのか。何を規制として残すべきなのか。罰則規定・目的規定・公営の選挙などの関係を詰める必要あり。ただし、一年もかかるテーマではない。
任期2年で答申末尾に掲げた検討項目候補のすべてを審議し、抽象的であっても答えを出したい。世間が何を問題視しており、何を書いてほしいと思っているかも重視したい。
只野雅人共同代表
第2部門(国政選挙制度)の積み残しはあまりない。クオータ制についても無理のないところから始めて、効果が出なければ次の段階へという提案をしている。
選挙公営、国民投票、学生の投票権などはどうか。
政局的にならずに一般的に考えるべき。選挙運動規制撤廃後にどのような社会が訪れるのか。資金力のある人に有利にならないように規制をすべきか、そうであれば期間が必要にならないか、そこから選挙公営の議論になる。
大山礼子委員
検討項目候補のすべてを審議は無理。学生の投票権・政党助成・国民投票との関連などが良いのでは。
議員の多様性が保障されれば、議会改革は内部から進む。改革に成功した地方議会がそのことを証明している。
小林幸治委員
積み残し課題と他部門間の調整を主にすべき。出しやすいものからするのが現実的。
憲法改正の国民投票運動と、選挙運動とを切り分けるべきかの議論も必要ではないか。基本は中長期改革テーマを審議し、適宜意見表明や即応的改革案を出すのが良い。
文章だけでは人は説得されない。『答申』を用いる「議論の場」「公論形成の場」をとりプロに設けてもらいたい。請願制度の改革案などすぐに出せるものも余力があれば拾い上げてもらえれば。
小澤隆一委員
本審議会の外部の人との対話がほしい。国民と国会と両方面に働きかける必要。
運用面まで考えないと制度は改革の意図通りに働かない。制度の逆機能に対しての答えを出していくべき。
選挙運動規制撤廃について先に審議することに賛成。それが『答申』のフォローアップにもなる。
選挙公営の議論は、民主主義のコストの議論の前倒しになる。
田中久雄委員
議員や審議会外部との対話については、とりプロに企画していってもらいたい。そこに随時審議会委員も協力していく。
政党というものを鍵に議論しては。
2年間で検討項目候補のすべてを審議は無理。優先順位を付けて全体計画を共有しながら十分に審議すべき。選挙運動規制撤廃、政党助成金から審議に賛成。
民主主義はプロセス。ドイツの連立協議にかけた時間を単純に無駄と断じてはいけない。それが民主主義なのだと言いたい。
太田光征(事務局)
選挙管理実務、首長選再選挙、国会審議、国会の会期・解散などはどうか。
スケジュールとテーマの配分を。
城倉啓(事務局長)
罰則規定の扱いも入るので1-2回で選挙運動規制撤廃の全体像は厳しいかも。
できれば中央-地方関係も後半に。
【今後の選挙市民審議会の予定】
4月の下旬に、片木淳・小林幸治・坪郷實三委員が、選挙運動規制撤廃についての全体像を共同提案することになりました。
日時詳細については改めてご案内いたします。
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